米メディアは、昨年の夏と冬は人民元の大幅下落が世界市場を緊張させたと度々報じた。最近の人民元対米ドル相場は6年ぶりの安値水準まで下落しているが、市場には目立った影響が出ていないようだ。
米ウォールストリートジャーナルは26日、「人民元相場の下落と、投資家が冷静さを維持していることは中国人民銀行(中央銀行)にとってよいニュースだ」と報じた。人民元安は中国の輸出競争力を高め、鈍化しつつある中国経済の底上げにつながるとしている。
しかし今回の段階的な元安は、必ずしも投資家を混乱させてはいないという。一般的には、急激な元安となったときに初めて、投資家は大きく反応する。