国連貿易開発会議(UNCTAD)の経済事務官を務める梁国勇氏は先ごろ、『経済日報』の記者による取材に対し、中国経済が前例のない「ストレステスト」を経験し、これに耐え切れただけでなく、安定性、柔軟性、靭性も上昇したとの見解を示した。今後の見通しについて、中国政府には国内外の経済減速圧力に対応できる多くの政策手段があると話した。
最近の一時期にわたり中国の短期経済統計に変動がみられたため、国際社会の注目が中国経済に集まっている。これについて梁国勇氏は、世界的に比較しても中国経済の成長は依然として速く、2016年は世界で最も成長率の高い経済国だったと指摘。中国の経済成長率の低下は緩やかで、コントロール可能であり、ハードランディングの可能性はないと強調した。
梁国勇氏は、中国政府の安定しつつ進歩を求める政策基調が、経済安定成長の大きな要因の一つと分析。経済減速の圧力に対し、中国政府が全面的な改革を着実に深化させ、イノベーション主導型成長戦略の実施、グリーン成長の促進、公平・共有の推進、対外開放の拡大という決意と行動を示したと指摘した。各種の財政・金融政策手段を効果的に講じると同時に、中国政府が不要な強い刺激を避けようとしているとの見方を示した。