世界初の仮想軌道列車が登場 湖南省株洲

世界初の仮想軌道列車が登場 湖南省株洲。

タグ: 仮想軌道列車 湖南省株洲

発信時間: 2017-06-10 09:48:53 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「この列車は、『智能軌道快運系統』のために特別に作られた世界初の仮想軌道列車だ。道路では巨人になるが、図体が大きい割に柔軟に動ける」。湖南株洲で2日、長さ31メートル以上の緑色のゴムタイヤ式列車を前にして、中車株洲電力機車研究所のチーフエンジニアで智能軌道列車プロジェクトチームの代表を務める馮江華氏はそう語った。

「智能軌道快運系統」(Autonomous rail Rapid Transit、ART)は、中車株洲電力機車研究所有限公司が独自開発したもの。仮想軌跡の追走と効率的な電気駆動技術を採用した軌道交通運輸系統で、現代の路面電車のまったく新しい技術形式の一つとなる。現実の軌道を建設しないですむため、建設周期が短く、インフラ投資が小さく、配置が柔軟であるという特徴を備え、輸送能力とコストの両方を配慮した新型の中量軌道交通系統のソリューションとなる。

今回登場した世界初の仮想軌道列車は、このART系統を応用した輸送ツールであり、革新的な現代都市の低床電車の一種となる。列車は3両編制で、車両の長さは31.64メートル、幅は2.65メートル、高さは3.4メートル。乗車定員は307人で、最高運行速度は時速70キロメートル。既存の路面電車の鉄輪・鉄軌はゴムタイヤに代えられ、専用の軌道を敷設する必要がない。馮江華氏によると、同社が自主開発した軌跡追跡制御技術によってスマートな誘導を行い、特別の信号制御技術によって仮想軌道上の列車の走行を制御することで、列車の安全性はいっそう高まった。

馮江華氏はこう計算している。中国の現代の地下鉄の建設費用は1キロメートルあたり約4億元から7億元。現代の路面電車の線路建設費用は約1億5千万元から2億元だ。今回打ち出された智能軌道列車は、既存の路面電車と同等の輸送能力を保つという前提で、簡単な道路改造だけで導入することができ、線路全体の投資は目下の路面電車の約5分の1に下がる。智能軌道快運列車の使用寿命は25年で、新エネルギーバスの寿命の3倍から4倍に達する。さらに運行路線1本の建設周期はわずか1年ですむ。「現在の路面電車と比べると、10キロメートルの路線を1本作るのに、智能軌道列車なら少なくとも10億元以上節約できる。『都市病』の解決に向けた特別のソリューションだ」

株洲市政府は同日、この智能軌道列車のための全国初のモデル路線を特別に建設する計画を明らかにした。この計画によると、モデル路線は来年には投入され、商業運営を開始する見通しだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月10日

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