このところ人民元対米ドル為替レート基準値の上昇が続き、7カ月ぶり高水準を更新した。7日の人民元対米ドル基準値は6.7858元と、前日の6.7934元に比べ0.0076元の元高・ドル安となった。元高・ドル安は6日連続。
しかし7日の人民元相場は相対的に安定推移した。オフショア人民元(CNH)は1ドル=6.77元付近で推移した。オンショア人民元(CNY)は、対米ドルで6.7907元まで値上がりする場面があったが、その後下落に転じた。多くの業界関係者は、今回の人民元相場の急激な上昇はすでに終わりに近づいたとみている。
事実、端午節連休前後に米ドル安が続いたうえ、人民元基準値の算出モデルに「逆周期因子(カウンター・シクリカル・ファクター)」が導入されたことで、人民元対米ドル為替レートは数千ポイント上昇した。このところの人民元の上昇傾向に伴い、多くの海外機関が人民元為替相場の見通しを引き上げた。モルガンスタンレーとHSBCはいずれも、2017年末の予測値を7.10元から6.90元に修正した。