インターネットの時代において、知識を入手するルートが多元化している。記者の調べによると、北京大学の経済学教授のオンラインコラムは、有料購読会員が17万人以上おり、価値にして3500万元弱にのぼる。これは多くの有料コンテンツの、ほんの一部に過ぎない。シェアリング精神が重視されるインターネット時代において、有料コンテンツへの課金がトレンドになろうとしている。
北京大学国家発展研究院の薛兆豊教授は2010年より、北京大学で「経済学の原理」「法律経済学」の授業を担当している。薛教授の学生は、インターネットの力により17万人以上になっている。
これらの全国各地の学生は、さまざまな職業に従事している。彼らは北京大学の教室ではなく、毎日スマホを手にし薛教授の10分間の教育動画を視聴し、前日の宿題に回答する。「学費」は年間199元のコラム購読料だ。
アリババのアプリ配信プラットフォームが発表した、2017年第2四半期アプリ業界報告書によると、90年代生まれの若者を中心とする知識課金ユーザーは5000万人に達しており、今年の知識課金規模は500億元に達する見通しだ。
蜻蜓FMの鐘文明総裁は「コンテンツの有料化は、読者のために無駄を省く。多くの無駄な情報をカットすることで、課金はユーザーの時間節約方法になっており、多くのユーザーに受け入れられつつある」と指摘した。
ユーザーが課金に意欲的なコンテンツには、まず独創性の高い経験や知識、それから著作権の問題で課金せざるを得ないものが含まれる。
コンテンツ提供者は、ユーザーが高品質のコンテンツのみに課金することを知っている。オンライン購読者は細切れの時間を使い学習しているが、コラムの筆者とチームはコンテンツ制作に多くの時間を注がなければならない。
しかしユーザーのコンテンツ課金の習慣は、自ずと形成されたわけではない。これは政府が近年、オンライン著作権保護を強化したことによるものだ。特に長年に渡る「網剣行動」はネット上の著作権侵害を効果的に撲滅した。現在ネット上で無料ダウンロード可能な音楽や、公開中の映画はほとんど見つからない。
鐘氏は「今や1時間もかけて映画をダウンロードしようとする人はいない。この映画に10元課金するだけでいいならば、直ちに課金するだろう。人々の消費水準が向上し、多くの問題がもはや問題ではなくなった」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月24日