現在、カギとなる問題は、人口が高齢化し減少する状況の中、政府がどうやって合理的かつ科学的に公共政策を制定するかであり、これは社会保障制度が子どもを産み育てることへの不安を解消できるかどうかに関わることであり、子どもを産み育てたいという意欲を新たにかき立てることができるかどうかにも関わってくる。都市の生活コストは高止まりし、教育資源は不足し、現代人に「子どもを産もうと思わない」、「子育てに悩む」という子どもにまつわる不安をもたらしている。
子どもに関する政策を「正確に打ち出す」ことがいつにもまして重要になっており、タイミングをみて関連の政策を整備したり、個人所得税改革などで子どもの教育費を控除の対象にしたり、子どもに関する政策と社会経済に関する政策との対応や連携を促進したりしなければ、より多くの家庭が安心して子どもを生み育てることはできない。
これから活力ある経済を維持していくにはどうすればよいか。中国は今、経済が高度成長から中高速成長へとギアチェンジしているところで、介護や医療などの福祉システムをしっかりと構築して、高齢化が進む中所得者層の希望を満たすにはどうすればよいかを考えることが、後顧の憂いを断つだけでなく、人口をめぐる不安に対して早めの備えになる。現代社会の人口学的な理解は「マルサスの罠」をすでに超えており、人口ボーナスの追求は、今や一刻の猶予もなく、注意深く考え直さなければならない時期に達したといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年1月24日