中国の春節期間中、海外株式市場の市況は基本的に安定を保ち、米国株が取引された6日間(2月1-8日)のダウ指数は0.43%高、ナスダック指数は0.23%高となった。香港株式市場の取引は2月4日ー8日期間中の2取引日で、ハンセン指数は0.06%高、ハンセン中国企業指数は0.97%安だった。
中国A株市場に外資流入が加速するトレンドが次第にはっきりとしてきた。WINDのまとめによると、2019年に入ってからのわずか23営業日で、中国本土市場と香港市場を結ぶ相互取引メカニズムのもと、滬股通(上海・香港ストックコネクト)の純流入額は367億7300万元、深股通(深圳・香港ストックコネクト)の純流入額は294億6100万元で、北向(香港から中国本土へのノースバウンド)の純流入額は合計662億3500万元に上った。23営業日のうち滬股通と深股通が純流入となったのは20日あった。過去のデータと比べると、2019年1月は、滬股通の純流入額がメカニズム開始直後の2014年11月に次ぐ水準となり、深股通の純流入額が単月の過去最高を記録した。
実際に、外資は2018年に中国株を大きく「底値買い」している。外資は2018年、保有するA株の資産規模を小幅に縮小したが、A株の保有株数を減らすどころか積極的に買い増しており、資産規模の縮小は株価変動の影響を受けた。過去のストックコネクトに関するデータや中国人民銀行(中央銀行)の最新統計によると、域外機関投資家は2018年にA株を積極的に買い増しし、ストックコネクトを通じた純増額は2942億元に上った。仮に、人民銀行の最新統計をもとに株価変動要因を除いて推計した場合、2018年の外資によるA株の買い増し規模は3355億元となる。概算で外資は2018年に約3600億元の損失を計上した。外資が市況の調整をものともせず買い続けたのは、一部の銘柄のバリュエーションが割安だったほか、MSCIなどの国際インデックスによるA株採用が非常に大きな要因となっている。