中国国家統計局が先ごろ発表した2019年3月の中国製造業PMIは、前月を1.3ポイント上回る50.5で、6カ月ぶりの高水準となった。3カ月連続で下回っていた好不況の分かれ目となる50を再び超えた。企業規模別で、大企業のPMIは51.1に前月から0.4ポイント低下したが、50超を保った。中企業と小企業はそれぞれ49.9、49.3に前月比で3.0ポイント、4.0ポイント上昇した。
国家統計局サービス業調査センター高級統計師の趙慶河氏は、3月の生産活動の加速や内需の持続的な改善で、生産指数と新規受注指数が6カ月ぶりの高水準に達したと説明。生産指数は前月を3.2ポイント上回る52.7で、規受注指数は1.0ポイント上回る51.6ポイントと、2カ月連続で上昇幅を広げた。中国政府の実体経済発展を支える政府機構の簡素化、減税、費用引き下げの政策実施に伴い、供給と需要が共に回復した。新たな成長エネルギーの伸びも高く、消費財業界の運行が安定している。
ハイテク製造業、装備製造業、消費財製造業のPMIはそれぞれ52.0、51.2、51.4で、いずれも製造業全体の平均を上回った。また、流通分野の一部生産材料価格の上昇により、主要原材料購買価格指数と出荷価格指数は53.5、51.4に上がり、それぞれ前月を1.6ポイント、2.9ポイント上回る5カ月ぶりの高水準となった。需給両端が回復するなか、企業が購買を拡大し、購買量指数は51.2と、50を上回った。