日本の共同通信社によると、経済協力開発機構(OECD)は4月15日、『対日経済審査報告書2019年版』を発表し、日本政府に財政再建を提言した。報告は、赤字が続く「基礎的財政収支」を消費税だけで十分な水準に黒字化すると仮定した場合、将来的に税率を20~26%に引き上げる必要があるとした。
報告は日本政府の債務状況を厳しく予想し、他の税目を含む増税および財政収支削減の具体的計画を作成し、実行するよう促した。
OECDのグリア事務総長は東京都内で記者会見し、「(日本が)10月に実施予定の消費税率8%から10%への引き上げは不可欠だ」と述べ、さらに段階的に消費税率を引き上げるよう提案した。
報告は、2060年までに日本政府は債務を国内総生産(GDP)の1.5倍に抑えるのには必要な収支の黒字額を試算し、消費税率に置き換えた。歳出削減などの措置が遅れるほど、必要な税率は高くなる。
日本政府の財源不足は社会保障費の増大が主な要因だという。政府は2019年10月に消費税率を8%から10%に引き上げ、これを基礎に一定の歳出改革を進め、2025年度までに収支を黒字化する計画だが、より根本的な対応措置が求められている。
労働力人口の減少問題について、報告は60歳定年制の撤廃を提案し、主流の継続雇用制度は不定期で責任の低い仕事にとどまり、高齢層の賃金を低く抑えているとした。そのほか、女性の非正規労働者の多さも「不平等と貧困の原因」と指摘。政府の外国人労働者に対する在留資格の新設については評価した。
OECDは加盟国の審査を定期的に行い、1年おきに対日審査報告書をまとめている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月16日