中国の高速鉄道はたくさんの世界記録を生み出してきた。世界の中で運営する列車のテスト速度が最も早い高速鉄道。世界で高原寒冷地帯の凍土エリアを初めて走った高速鉄道。世界で営業キロ数が最も長く、温帯・亜熱帯地域を走り、さまざまな地形や地質、多くの水系を越えて走る高速鉄道。世界で最初に熱帯の島の環状路線を実現した高速鉄道など、さまざまな栄冠を勝ち取ってきた。
▽高速鉄道の発展が地域経済をサポート
統計によれば、2019年の春運(春節<旧正月>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)期間には、全国の旅客輸送量はのべ29億8千万人に達した。全国で1年間に売られた乗車券をつなぎ合わせると、地球7-8周分にもなる。
ここ数年、京滬、京広、津秦など各路線が相次いで開通し、京瀋高速鉄道なども現在建設中だ。19年6月、京張高速鉄道は全線でレールの敷設が終わった。年内に完成すれば、高速鉄道に乗って北京から張家口まで移動する時間が1時間を切り、北京・天津・河北の「1時間生活圏」が徐々に形を整えることになる。
こうした高速鉄道「経済圏」は、全国にまだたくさん必要だ。一線都市で働き、二線都市に暮らすという「同都市効果」が夢から現実のものになってきた。
▽世界の交通には中国プランが必要
世界銀行が19年に発表した報告書「中国の高速鉄道発展」によれば、中国の高速鉄道の営業キロ数は世界の他国の高速鉄道の営業キロ数を合わせたものよりも多く、乗車券価格は世界のどの国よりも安く、建設コストは他国の約3分の2だ。
「一帯一路」(the Belt and Road)に牽引されて、中国の鉄道は海外進出し、世界各国と鉄道建設の発展成果を共有するようになった。インドネシアのジャカルタ-バンドン高速鉄道は中国の高速鉄道が初めて全方位的かつ全面的に海外進出したプロジェクトであり、中国高速鉄道を世界の舞台へと押し上げた。