中国の国家発展改革委員会など複数の政府部門は先ごろ、「バイオガス産業化の促進に関する指導意見」(以下、「指導意見」)を発表した。「指導意見」によると、中国はバイオガス生産量を2025年に年間100億㎥超に、2030年に200億㎥超に増やす計画を明らかにした。
バイオガスは、農作物の茎や家畜・家禽の糞尿、生ごみ、農業副産物の加工排水などの各種の有機廃棄物を原料とし、嫌気性発酵と浄化を経て精製されるグリーン、低炭素、クリーン、再生可能な天然ガスだ。嫌気性発酵の過程で生まれるバイオガスの残滓と泥しょうからも有機肥料をつくることができる。
「中国では『第13次5カ年計画(十三五)』の期間(2016-2020年)に天然ガス消費が伸び、天然ガスの輸入依存度が急速に上昇した。バイオガスの開発は化石天然ガスを補うこととなり、国内の天然ガス供給を増やし、輸入依存度を低下させる」。国家エネルギー局新エネルギー司の責任者は、バイオガスの開発が分散式の生産・消費モデル構築につながり、農村の低品質な石炭に取って代わるほか、有機廃棄物の大規模処理が生態環境の保護につながり、高品質な有機肥料の大量生産が循環型農業を後押しすると説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年12月24日