世界のマイナス金利債券の規模が新記録を更新する中、中国債券市場は開放と外資参入ルートを拡大し、世界の投資家から人気を集めている。専門家は、中国債は収益率が高く、中国債券市場の魅力が世界の投資家に見出されていると話す。2020年も、中国は引き続き世界で人気の投資先になると見られる。
中国債券市場に大きな魅力
魅力的な金利差、安定した人民元為替レート、一連の開放措置、ますます参入しやすくなるルートなど複数の要因が重なり、中国債券市場は人気の投資先になっている。宗良氏は、「中国債の収益率は高く、世界の投資家が興味を持っている。中国も開放的な態度を示し、複数の要因が重なり、現在の局面が形成された」と話す。
魅力的な金利差により、中国債は人気者になった。統計によると、2019年、世界の収益率マイナスの債券規模は17兆ドルの過去最高に達した。19年12月31日時点で、中米の10期国際金利差は120ベーシスポイントを超え、過去最高水準となった。このような状況下で、中国債券市場の収益率は主要経済圏の中で競争優位性が際立っている。
一連の開放措置は外資の参入をスムーズにした。世界の投資家が中国市場に注目し、資金が流入している。ブルームバーグは2019年4月、中国債をブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスに採用すると発表。9月、JPモルガンは人民元建て債券を2020年2月からJ.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラスに採用すると発表した。宗良氏は、世界の指数に中国債が採用されてから、世界の資金の中国市場投資が後押しされ、大規模な資金が流入したと話す。
人民元は世界の投資家の主な選択になっている。専門家は、世界経済の下降圧力が高まる中、人民元下落予想は弱まり、人民元建て債券は外資にとって魅力的になっているとの見解を示す。
今後も人気の投資先に
多くの専門家が、2020年も中国債券市場の魅力は続くと見ている。
1月、金融業の対外開放を拡大するため、財政部は外資の単独資本銀行、中外共同出資銀行、海外銀行支店の地方債受託販売資格規制を緩和し、手順に沿って外資銀行を受託販売業者に引き込むと発表した。財政部は、外資銀行の地方債受託販売への参入は、債券発行ルートと政府債券市場の対外開放の拡張、人民元国際化、中国債券市場の国際影響力向上につながると示した。ここから、2020年も中国金融業の対外開放は続くと見られる。
国家金融・発展実験室の李揚理事長は、「中国の経済規模の拡大に伴い、金融の対外開放構造が改善され、中国債券市場は世界の資本の重要な配分先になっている。今後一定期間、中国債券市場が世界の人気の投資先であるという状況は変わらない」との見解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月13日