■国全体の発展を見据え
「十四五(第14次5カ年計画、2021~25年)」の期間中、中国は地域の重要戦略や協調ある発展戦略、主体機能区戦略を徹底的に実施し、質の高い発展に向けて地域経済の配置と国土空間の支援システムを構築していく。
長江デルタの都市群の拡大や継続的な人口流入に伴い、都市間を結ぶ道路を毛細血管のように張り巡らす必要性が急速に高まっている。江蘇省蘇州市昆山市と上海市との間には行き止まりの道が多かったが、この数カ月の間に両都市間を結ぶ道路8本が開通した。
上海市と蘇州市を結ぶ高速鉄道「復興号」は1日に何本も運行され、省をまたぐ地下鉄やバスの路線も次々に延伸されるなど、人々の往来や産業間の協調はこれまで以上に便利にかつ迅速に行われるようになった。
■質の高いプロジェクト登場
上海市の民間航空機メーカー、中国商飛は江蘇省蘇州市と協力協定を結び、蘇州市の企業に大型航空機の部品受注を奨励している。
■高度人材の誘致
陝西省西安市の西北工業大学が江蘇省にある太倉キャンパスに設立した長江デルタ研究院の本館が間もなく上棟式を迎える。10学部が開設される予定で、航空分野の産学研一体化(産学官連携)が同時に進められている。
第14次5カ年計画期間に入り、国は西部大開発を本格推進。東北振興の推進でも新たな進展を遂げており、中部地区の勃興という新たな局面を切り開くとともに、東部地区の近代化を加速させている。
第14次5カ年計画では、河北省の国家級新区「雄安新区」の建設を高品質かつ高水準で推進することや、長江経済ベルトの発展を全面的に推進すること、黄河流域の生態保護と質の高い発展を着実に推進することが提案された。
各地は地元の事情に応じた方法で、それぞれの比較優位性を発揮させ、都市化地区や農産物の主産地区、生態機能区という3つの主要な空間を徐々に形成し、その空間発展の調和を強化し、国家の主要発展戦略の実施を確保する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年4月10日