中国の外資実質利用額の急増を後押しする4大要因

中国の外資実質利用額の急増を後押しする4大要因。資本は利益を追求するもので、外資の中国投資増加は、海外投資家が中国経済の発展と中国市場の巨大な潜在力に期待していることを示す…

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発信時間:2021-06-25 10:22:58 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

袁正 西南財経大学経済学院教授、中国人民大学長江経済ベルト研究院研究員


 今年1~5月の中国の外資実質利用額は4810億元で、前年同期比35.4%増、2019年同期比30.3%増となった。中国で投資する企業数も大幅に増加し、1~5月に全国に新規設立された外資系企業は1万8497社で前年同期比48.6%増加、2019年同期比12.4%増加した。資本は利益を追求するもので、外資の中国投資増加は、海外投資家が中国経済の発展と中国市場の巨大な潜在力に期待していることを示す。この要因として主に以下の4つが考えられる。


 1つ目は、中国は長期的な中高速成長の潜在力を備えている。中国経済の急速な回復は世界の経済成長の原動力となっている。世界銀行が6月8日に発表した最新報告『世界経済見通し』は、中国の経済成長率予想を7.9%から8.5%に上方修正した。林毅夫氏ら経済学者は、今後15年、中国は毎年5~6%の成長を実現する可能性があると予想している。中国EU商会が発表した『ビジネス・コンフィデンス調査2021』によると、回答した企業の73%が2020年に黒字を実現し、68%が今後2年のビジネスを楽観視している。また、60%が中国事業の拡大を計画しており、4分の1が中国でのサプライチェーン構築の強化を検討している。


 2つ目は、中国のビジネス環境が持続的に改善されている。ビジネス環境は生産力であり、良好なビジネス環境は国または地域の経済のソフトパワーの重要な表れ、国または地域の総合競争力を引き上げる重要な部分である。ビジネス環境が良好であれば、取引コストが低く、投資の利益も見込める。世界銀行の『世界経済見通し』によると、中国のビジネス環境指数は世界190の経済圏の中で31位につけ、昨年の46位より大幅に順位を上げた。中国は2年連続で世界でビジネス環境の改善度が最も大きい10の経済圏の1つになっている。


 3つ目は、中国の防疫は的確で効果がある。感染症の流行は今も世界で続いているが、中国の防疫は段階的な勝利を収めた。全国の新型コロナウイルスワクチン接種数は10億回を超え、速度と規模で世界一を誇る。中国人は防疫において中国の力、精神、効率を見せ、責任ある大国としてのイメージを示し、国際社会から高く評価された。防疫の成功は中国の特徴的な社会主義制度の強みを際立たせた。防疫における段階的勝利は資本投資のリスクを下げただけでなく、世界の資本の中国投資への自信も高めた。


 4つ目は、中国は超大規模市場の優位性を備えている。中国は14億人の人口を有する特大市場である。第7回全国国勢調査によると、中国の人口は14億1178万人に達し、2010年の第6回全国国勢調査より7206人増えた。また、中国経済は急成長を維持し、1人あたりの平均所得は増加し続け、都市化レベルと教育レベル、国民の購買力も向上し、中国は消費グレードアップの肝心な時期にある。産業チェーンが市場に寄り添う地域が基本となり、中国は世界最大の人口と小売市場を有し、世界の産業チェーンにおいて中国は非常に重要な部分となっている。中国の製造業、労働力、人的資本の強みおよびインフラの強みは、世界の産業チェーンの中国配置に良好な基礎を提供した。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月25日

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