中国経済の「中間報告」に続き、地方の上半期の経済報告も次々と発表されている。データによると、各地の経済は安定しながら向上し、構造の注目点が多く見られる。7月25日までに上半期の経済報告を発表した27省のうち25省でGDP成長率が10%を超えた。6省の上半期のGDPの2年平均成長率は2019年上半期を上回り、経済の粘り強さがわかる。消費回復の勢い、新原動力の成長加速は多くの地方経済の注目点となっている。
また、各地は省常務委員会や経済情勢分析会などを開き、上半期の経済情勢を分析し、下半期の経済作業を計画し、通年の経済目標達成を目指している。うち、内需拡大、企業の活性化の強化は最優先課題である。
政策が功を奏し、経済成長の潜在力を放出
専門家は、下半期の積極的な財政政策と穏健金融政策は実体経済と就業促進の支援に引き続き力を入れ、経済運行の合理的区間維持を保証すると見ている。内需の景気回復への寄与度が高まり、経済成長の潜在力がさらに放出される見通し。
光大証券取締役社長でチーフマクロ経済学者の高瑞東氏は、上半期の経済は全体的に安定して向上し、投資、消費、輸出の2年平均成長率はいずれも回復し、経済の内生的原動力の修復が進んでいるとの見解を示した。下半期も景気回復の勢いは変わらず、製造業と消費は引き続き回復の動きに合わせて進展し、インフラにも大きな発展余地があるという。
高瑞東氏は、「下半期の安定した投資は経済安定の重点となり、実体経済をさらに支え、重大プロジェクトを推進し、内需の潜在力を十分に引き出す。まもなく特別債の集中発行期に入り、重大プロジェクトやインフラプロジェクトなどを進めるには資金を実物投資に迅速に転換する必要がある。政策も実体経済への支援、中小・零細企業と労働密集型産業への重点支援を継続し、製造業投資の回復を維持しなければいけない」と話した。
中国銀行研究院の范若瀅研究員は、下半期は内需の支えが強まり、経済の内生的原動力はより強まるとし、以下の見解を示した。まず、国内の防疫状況は良好で、就業と所得レベルは引き続き好転し、企業の利益状況も大幅に改善され、消費と投資の安定的回復の持続を支える。また、内需の経済成長牽引力が強まり、消費促進や投資安定の一連の政策効果が引き続き現れる。さらに、積極的な財政政策と穏健な金融政策は経済の強い支持力を維持する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月26日