中国汽車工業協会は11日、7月の自動車生産・販売の月間データを発表した。自動車の生産・販売全体が減少するなか、新エネ車は成長を維持し、自動車市場の新エネ化をけん引している。
データによると、中国の7月の自動車生産台数は前月比4.1%減、前年同月比15.5%減の186万3000台で、販売台数は前月比7.5%減、前年同月比11.9%減の186万4000台だった。1-7月の自動車生産台数は前年同期比17.2%増の1444万台、販売台数は19.3%増の1475万6000台で、伸び率が1-6月と比べ引き続き低下した。
中国汽車工業協会の陳士華副秘書長は、「市場の状況を見ると、7月の自動車生産・販売が前年同期比で減少した主な影響要因は、基準となる前年同月の数値が高かったことだ(2019年同月比では成長)。商用車は排出法規切替の影響を受け、生産と販売が前年同月比で大幅に減った。乗用車は半導体不足の影響を受け、生産と販売が前年同月比で減少したが、下げ幅は狭まった。また国内の一部地域における洪水災害などの異常気象、新型コロナウイルスの感染再拡大などもある程度、生産と需要を抑制した」と説明した。
中国汽車工業協会の崔東樹秘書長は、「現段階で、世界の自動車は需要に対する供給が大きく不足している。半導体の供給不足により、国内の一部自動車メーカーの深刻な減産・損失が生じている。一部自動車メーカーは過去数カ月の卸売販売台数が急減している。特に合弁ブランドのディーラーの受注の需要と既存の在庫がミスマッチで、小売側が弱くなっている」と分析した。
新エネ車市場は強い勢いを保った。7月の新エネ車生産・販売台数は前月比と前年同月比で増加を維持し、いずれも過去最大を記録した。生産台数は前月比14.3%増、前年同月比1.7倍増の28万4000台で、販売台数は前月比5.8%増、前年同月比1.6倍増の27万1000台だった。
崔氏は「新エネ車は市場で、ガソリン車との強い差別化を形成している。ガソリン車の代替効果を生み、また自動車市場の新エネ化をけん引している。ガソリン価格が現在上昇を続けており、ガソリン車の販売に圧力をもたらしている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月12日