建設廃棄物をいかに適切に処理し、再利用するかが、都市開発にとって大きな問題となっている。中国広州市従化区良口鎮で建設中の牛路貯水池は、流溪川の支流である牛路水の中流域にあり、完成すれば同市の水資源配分と給水の仕組みの最適化につながるほか、洪水防止や発電などの機能を併せ持つと期待される。
一方、建設が進むに連れ、大量の建設廃棄物が発生するほか、運搬中の落下も起きやすいため、建設コストの増大にもつながっている。
こうした状況を踏まえ、牛路貯水池では建設廃棄物の有効利用するための解決策を見つけ出した。選別、分離、転圧、撹拌、ボールミリング、破砕といった段階を経て処理された混合骨材をコンベアトラックからふるい機に投入し、粒径に応じて、再生粗骨材や再生細骨材などの建材を規格に基づいて分離。これらの異なるサイズの建材をセメントや瀝青安定処理層の製造に用いる。
このプロジェクトは、グリーンビルディング用の建材と建設廃棄物のリサイクル技術を効果的に探索・研究するもので、リサイクルを率先して推進することで、建設廃棄物の資源化や減量化・無害化処理の実現を目指す。再生された製品は、今回のプロジェクトだけではなく、他の建設プロジェクトでも利用されるという。
同貯水池の担当者は「廃材の資源化は、まだ模索段階にあるが、資源化利用業界の発展を促進するだけでなく、社会的にも環境的にも有益になる」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月4日