スイス再保険グループのチーフエコノミストであるジェローム・ヘゲリ氏はこのほど、新華社の書面による独占インタビューに対して、「我々は中国市場の先行きに大きな自信を持っている。中国は30年代中盤に世界最大の保険市場になるだろう」と回答した。ヘゲリ氏の回答の要旨は下記の通り。
世界経済は新型コロナウイルスの衝撃を受けた後、周期的な回復を開始し、保険業の持続的な発展の基礎を固めた。世界の保険市場の規模は2022年中盤に初めて7兆ドルを超える見通しだ。当社は、世界の保険料の22年の実質成長率は3.3%で、22年は3.1%になると予想している。
所得の安定的な増加、中所得者の着実な拡大、リスク意識の高まりにより、中国保険市場のファンダメンタルズは依然としてしっかりしている。中国銀行保険監督管理委員会は保険業のバランスのとれた発展、保険商品の種類の豊富化を促進し、より幅広い人々により高品質の保障を提供すべく、多くの指導意見と行動計画を発表した。
当社の研究によると、世界のサプライチェーンの混乱、労働力不足、エネルギー価格高騰などの問題が残り、今年の世界経済の成長率は5.6%になり、22年は4.1%に、23年にはさらに3%に低下すると見ている。物価上昇は最近、普遍的に存在するマクロレベルのリスクだ。英国と米国の物価上昇の圧力が最も深刻になる見通しだ。
長期的な成長とマクロ経済の強靭性の強化はまず、構造改革を掘り下げる必要がある。これは持続可能なインフラの整備、デジタル経済のより広い普及、低炭素エネルギーへのモデル転換などだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月27日