中国中小企業協会がこのほど発表したデータによると、経済運行の安定的推移と各企業救済策の効果の持続的発揮などが作用し、11月の中小企業発展指数(SMEDI)は7カ月続いた下降傾向が止まり、前月比0.2ポイント増の86.3に回復した。しかし、昨年同期と2019年同期の水準をまだ下回っている。
調査によると、8業種の指数のうち、上昇幅が大いのは建築業と工業指数で、下げ幅が大きいのは宿泊飲食業と社会サービス業指数。8つのサブ指数のうち、上昇幅が大いのは総合経営指数とマクロ経済感受指数、下げ幅が大きいのは効果指数だった。
中国中小企業協会の馬彬常務副会長は、以下のように述べた。11月、中国経済の持続的回復の基礎に変化はなく、主要マクロ指数は合理的区間を維持し、経済成長の粘り強さが引き続き現れ、発展の質も絶えず向上した。外部環境は依然として複雑で厳しく、新型コロナウイルスは変異を続け、主要経済圏の回復は遅い。国内でも感染症が複数の地域で発生し、一部の段階的、構造的、周期的な要素に制約され、経済運行に新たな下降圧力が現れ、高い基数での安定維持は多くの試練に直面している。近頃、感染症の複数地域での発生、原材料価格の上昇、海外からの注文不足、人手不足と人件費増加、融資難と融資コスト増加、人民元レート上昇、売掛金の急速な増加、滞納状況の増加、物流コストの増加などの影響を受け、中小企業の回復と発展は楽観視できない状況である。
業界の専門家は、11月の中小企業発展指数の回復は、中小企業の経営状況が良い方向に変化したことを示すと話す。国の一連の価格安定、企業救済策が功を奏し、供給の制約が緩和され、需給双方が回復し、特に大口商品価格が低下し、企業の自信も高まった。
そのほか、11月の中小企業運行状況には、労働力供給の上昇、需要の安定し、企業投資意欲のやや改善などの特徴も見られる。
馬彬氏は以下のことを助言した。市場ビジネス環境を引き続き改善し、実体経済、特に中小・零細企業への支援を強化する。国の減税、市場供給・価格安定などの政策を着実に実施し、多種の貨幣ツールを活用し、総合融資コストの安定した低下を促す。措置を講じて滞納している中小企業の売掛金を精算し、市場主体のコスト削減と課題解決を後押しし、中小・零細企業の試練対応力を引き上げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年1月3日