ウクライナ戦争とアジアにおける新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界のサプライチェーンの混乱が続いている。しかし海運の遅れと需要の激増の間の震動が、世界の物流の正常な運行を維持するつながりを打破しようとしていることが十分に重視されていない。米誌『The American PROSPECT』が伝えた。
海上コンテナは商品の海を跨ぐ輸送に用いられる。シャーシはコンテナを港から内陸部に輸送する。十分なコンテナとシャーシがなければサプライチェーンのリズムが乱れ、全面的な渋滞に陥る。米連邦海事委員会(FMC)の報告書は、ショッキングな現実を示した。世界のほぼすべてのコンテナとシャーシが中国製であるというのだ。報告書によると、中国の3大手が世界の82%弱のコンテナを生産している。さらに中型の企業を加えると、中国のシェアが95%超になっている。
実際に世界の海運業で使用されている全4400万基の標準コンテナと、約86%のシャーシが中国製だ。2020年の年初と比べると、現在の標準コンテナの価格はほぼ倍増している。さらに重要なことは、両者の不足が全世界のサプライチェーンに影響を及ぼすことだ。FMCの委員は上述した報告書の中で、「わが国(米国)はすでに半導体などの特定製品の必要性と価値を認識しているが、コンテナ輸送への絶対的な依存を認識していない」と指摘した。
感染症に見舞われ、コンテナの生産量が過去を大きく下回り、2020年全体で低い水準を保った。貿易黒字により、中国は特に大量のコンテナを必要としている。それと同時に長引く感染症と防疫措置により港の労働力が減少し、コンテナのサイクルタイムが60日から100日に延びており、使用可能なシャーシの数も少なくなっている。不足はコンテナ価格を吊り上げており、現在の平均価格は2020年の年初の1800ドルを大きく上回る3500ドルにのぼっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月8日