今年に入り、自動車業界に異変が生じている。度重なる値上げにも関わらず新エネ車の販売が好調で、自主ブランドの市場シェアが50%弱になっている。かつて強かったドイツや日本のブランドが売れなくなっている。
また昨年、販売台数が減少から増加に転じた自動車市場も「寒波」を迎えた。乗用車市場情報連席会が発表したデータによると、今年第1四半期の自動車販売台数は前年同期比4.5%減の491万5000台で、全体的に予想を下回った。
生産・販売台数の減少の理由は?
乗用車市場情報連席会のデータによると、今年3月の乗用車市場販売台数は前年同月比10.5%減の157万9000台で、下げ幅が大きかった。
乗用車市場情報連席会はその理由について、自動車の生産・輸送・販売の各方面が新型コロナウイルスの影響を受けたためとした。
まず、全国各地のディーラーの来客と取引に影響が出ている。各地の措置の変化が物流全体の効率に影響を及ぼしている。完成車物流が、各地の48時間内のPCR検査証明書の制限を受けており、輸送力と販売の損失が顕著だ。
その一方で、上海市や吉林省などの感染拡大が自動車メーカーの生産を妨げている。国家統計局のデータによると、上海市と吉林省が全国の自動車生産に占める割合は約11%で、中心地域の乗用車生産・販売が大きな影響を受けている。
自主ブランドが攻勢
主流合弁ブランドの今年3月の販売台数は前年同月比30%減の59万台だった。うち日本ブランドのシェアは3%低下の20%、ドイツブランドは7%低下の18%。
対照的に、自主ブランドが「猛進」している。自主ブランドの3月の販売台数は前年同月比17%増の75万台で、自主ブランドの国内販売シェアは11.5%上昇の48.2%。第1四半期のシェアは前年同期比9.7%上昇の48%。
自主ブランドの躍進がすでに長期的な流れとなっている。昨年通年の自主ブランドの市場シェアは前年比6%上昇の44.4%だった。業界関係者はこれについて、「自主ブランドの国内市場シェアが50%を上回るのは時間の問題だ。長期的に見ると、自主ブランドには上昇の大きな余地が残されている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月13日