中国と韓国との競争において、ドイツと欧州の造船業はさらに遅れをとっている。ドイツ造船海洋工業会(VSM)は、欧州は早急に枠組みを構築し、造船業が苦境に陥るのを防ぐ必要があると考えている。ドイツのディ・ヴェルト紙が伝えた。
VSMは23日にハンブルグで、新型コロナウイルス流行前の2019年から2021年、中国が受けた新規注文は110%増加し483億ドルに達し、韓国は93%増加し441億ドルに達したが、欧州の造船の新規受注は78%減の49億ユーロだったと発表した。
全体的に言って、昨年の造船市場は悪くなく、世界の新規注文の単価は交付価格を大幅に上回った。しかしVSMは、ドイツの造船企業が受ける新規注文は限られ、中韓両国の魅力が目立ったと考えている。2021年、ドイツのVega Reederei社は約40億ドル相当の各種船舶を発注し、うち55%の注文が中国に、44%が韓国に流れ、EUに残ったのはわずか1%程度だった。
高まり続ける欧州の中国に対する「海上依存」は水上運輸会社と港湾設備にも現れている。中国はコンテナの96%とコンテナクレーンの80%を生産している。また、コロナ禍での港の閉鎖に伴う供給不足にも現れているように、中国の世界貨物輸送における影響力は非常に大きい。また、中国は遠洋商船チームの世界的影響力を絶えず高め、新船の注文に融資を提供している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月26日