7月に入り、「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」が発効から満半年を迎えた。半年に渡り、地政学的な衝突の激化、国際経済・貿易ルールの挑戦、新型コロナウイルスの局地的な感染拡大を背景とし、RCEPが大きな活力を示した。年初の10カ国による「グループ構築」から現在の13カ国による「協力」へと、RCEP加盟国の「友達の輪」が広がり続けている。地域経済交流の相互接続は、多くの貿易会社と消費者に実益をもたらした。
北京税関の統計によると、今年上半期に北京地区の7億7000万元の輸出入貨物がRCEPの恩恵をこうむった。輸出企業の6億8700万元の貨物が輸出先で約687万元の関税減免を受けた。特に中国と日本という2大貿易国が初めて自由貿易協定関係を結んだことで、二国間貿易の促進効果が急速に顕在化している。北京税関関税所の王薇副所長によると、日本は現在すでに北京地区のRCEP原産地証明書の発給件数が最大の国になっており、その発給件数は1602件(貨物の価値は1億351万2700ドル)にのぼっている。
中紡国際服装有限公司は、中国中紡集団傘下で対日貿易に従事する企業で、主に作業服やシャツなどを輸出している。同社の段濤総経理は、「RCEPの発効は当社にとって大きなメリットだ。税関が発給する原産地証明書により、商品の日本での関税が10%から8.2%に下がった。これは20%オフに相当する。企業の収入が増え、商品の競争力がさらに上がった。関税は今後も毎年下がり、最終的に撤廃される。当社は輸出業務の自信を深め、底力をつけている」と述べた。
現在世界最大の制度型開放プラットフォームであるRCEPの人口、経済規模、貿易額は世界の約3割を占めており、大きな市場の潜在力を秘めている。RCEP発効後、地域内の90%以上の物品貿易の関税が最終的に撤廃される。RCEPの発効に伴い、業界の発展が新たな契機を迎えている。
南京税関関税所の周玉生所長は、「RCEPの発効後、貿易会社はより大きな自由貿易協定政策のチャンスを迎えた。これは企業によるRCEP優遇策のフル活用、積極的な国際市場開拓を支える、開放型経済の長期安定を維持するための重要な足がかりだ。紡績、化学工業、電子、自動車、新エネなどの業界重点企業に向け、最も優遇の大きな組み合わせを提案することで、有力製品の輸出拡大、重要技術製品の輸入を促す」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月6日