西部陸海新ルートの列車がこのほど、集中的な発車を迎えた。1本目となる西部陸海新ルート中国ラオス鉄道(達州―ビエンチャン)国際貨物輸送列車が16日、発車した。1本目となる西部陸海新ルート(酒泉―欽州港―ロッテルダム)鉄道・海運国際中継輸送列車が17日、発車した。
西部陸海新ルート物流・運営組織センター長の劉瑋主任は、「西部陸海新ルートの今年新たに開業した路線は78本と、昨年通年の5倍以上にのぼり、ルート運営5年で最多となった。新型コロナウイルスの衝撃などの複雑な状況下、西部陸海新ルートは逆境の中での急成長を実現した」と述べた。
西部陸海新ルートは重慶市を運営センターとし、西部各省・自治区・直轄市を重要拠点とする。鉄道・海運・道路などの輸送方法を利用し、南の広西チワン族自治区や雲南省などの国境・海岸沿いの口岸を経由し世界各地に到達する。東部地区から海に出るより時間を大幅に短縮する。
劉氏は、「ルートは今年に入り、すでに重慶市、貴州省、寧夏回族自治区、甘粛省などと、ラオス、ベトナム、ミャンマーなどの国を結ぶ多くの物流新路線を切り開いた。ルートの物流ネットワークはすでに113カ国・地域の338港をカバーしている」と述べた。
ルートの路線増の加速により、貨物輸送量と貨物の価格が大幅に増加している。西部陸海新ルート物流・運営組織センターのデータによると、今年第1−3四半期の重慶市の西部陸海新ルートによる輸送量は、前年同期比29%増の10万5000TEUだった。貨物の価値は46%増の191億元。
沿線諸国・地域も西部陸海新ルートを利用し、中国市場のチャンスをより良く共有している。記者の調べによると、タイ産ドリアンは西部陸海新ルート越境道路専用車により、10日内に重慶市などの西部都市のスーパーに並ぶ。果物の鮮度が最大限に保証される。
物品貿易を踏まえた上で、中国は西部陸海新ルートによりカンボジアと「中国カンボジアバナナ産業パーク」プロジェクトを建設し、「輸送・貿易・生産」一体化のバナナサプライチェーンを構築することを模索中だ。マレーシアのパームオイル、ゴム、石油などの資源に焦点を合わせ、陸海新ルートマレーシアサプライチェーン資源センターの形成を促している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年11月21日