上海外国為替市場で5日、人民元の対ドル相場が大きく反発し、1ドル6元台の時代に戻った。人民元が高止まりする中、外国人投資家の資金流入も加速している。
主要な国際機関は、中国経済の長期的な成長見通しに楽観的な見方を示しており、元建て資産の配分を増やすよう提案。A株に長期投資する価値があるとの見方を示した。業界関係者は、人民元相場の上昇は、内部要因と外部要因との組み合わせによって決まると分析している。
外部要因として、米ドル指数が上昇し、人民元相場に対する受動的な下落圧力が弱まる傾向にあることなどを挙げた。中国の投資銀行、中国国際金融公司(中金公司)は報告書の中で、米国の消費者物価指数(CPI)が予想を下振れたため、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の軌道修正に対する期待が高まり、大幅なドル安を背景に人民元相場が大きく反発したとの見方を示した。
内部要因については、中国国内の安定成長に向けた政策が引き続き奏功し、景気回復に向かうとの見方が広がったためと分析。11月は不動産政策と金融政策が景気回復期待にプラスの影響を与えたことが、人民元上昇の主な要因になったとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年12月17日