掃除をしたくないが家は清潔で整理整頓されている方が望ましい。料理をしたくないが家で美味しい物を食べたい。生活の負担が増し、生活のテンポが速くなり、お金でサービスを購入することで生活の幸福度を高めようとする若者が増えている。こうして「怠け者経済」が人々の注目を集めている。今年の春節中、出張料理(顧客の家で代行料理)などのサービスが大好評を博した。
「怠け者経済」の急成長に伴い、多くの新興業界が生まれ、一連の雇用ブームが起きている。農民工により多くの雇用機会を提供している。
黒竜江省鶴崗市出身の90年代生まれの黄鳳さんは記者に、「以前はレストランの店員で、翌日になり仕事が終わることが多かった。その後偶然にも家事代行業界に触れた。市場に大きな需要があると感じ、この業界に入った」と述べた。黄さんはその後、利用者の需要に基づきレンジフードや床暖房洗浄などのニッチなサービスに必要な技能を学び続け、看板家事代行スタッフになった。彼女に依頼する利用客が増えていった。
「怠け者経済」の版図が拡大中
「お金で便利を買う」の裏側には、社会水準の持続的な向上、社会の分業の持続的な細分化・専門化がある。「怠け者経済」は効率と利便性を提供し、さらに社会の分業の細分化と消費のモデル転換を促進する。「怠け者経済」から生まれたさまざまな便利なサービスから、収納整理師、出張ネイリスト、犬の散歩、ゴミ代理処理、出張料理アルバイトなどの新しい職業が持続的に生まれている。これらの聞いたことのない便利なサービスは今や珍しくもなくなっている。
市場の状況を見ると、その家事代行サービスへの需要が日増しに拡大し、かつ多元化しており、農民工に多くの雇用を創出している。関連データによると、家事代行業界の平均賃金は増加傾向を示しており、2021年は平均6972元と前年比で約21.2%増加した。その就業者は農村部の女性が中心で、40歳以上が多い。また家事代行業界の職業安定性が高く、知識型家政婦の賃金が徐々に上がっている。
業界関係者は、各方面の権益保護が注目の要点になるべきと見ている。まず、消費者は自身の情報安全を守るべきだ。正規ルート、もしくは経営が規範的で評判の良いプラットフォームでサービスを選択する。その一方で、出張類の従業員はサービスを提供する際にサービスの証拠を保存し、紛糾を避けるべきだ。また出張サービスのプラットフォームは事前にスタッフの資料を厳しくチェックする。消費者もサービス担当者のサービス水準を評価する権利を持つ。評価とサービス担当者のサービス信用を結びつけるようにする。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月3日