電子部品は情報技術産業の発展を支える礎であり、産業チェーン・サプライチェーンの安全及び安定を守る鍵でもある。スマート端末、自動車電子、5G通信、IoT及び航空・宇宙、エネルギー交通、軍事装備などで広く使用されている。その品質、水準、信頼性は電子システム及び製品全体の性能を直接左右する。
中国は現在すでに、世界最大の電子部品生産国になっている。中国電子情報産業発展研究院の王世江副院長は、「大半の製品の生産・販売で世界トップの地位を占めている。地場サプライチェーンが全体的に整っており、製品の種類が豊富で、既存の市場の需要をほぼ満たせる。中国の電子部品産業は近年、生産と販売が共に好調で、産業規模が2兆元を突破している。政策のけん引を受け、産業による自立自強の基礎電子エコシステムの構築が加速している。同時に国産化のペースが上がり、自主保障水準の向上が顕著だ。地場メーカーは川下が必要とする基幹電子部品に重点的に取り組み、大きく進歩している」と述べた。
しかしながら中国の電子部品産業は、依然として「大きいが強くない」という問題が際立っている。王氏によると、これは主に企業全体の実力や自主イノベーション力が低いといった面に見られるという。「国際市場に合わせ、サプライチェーンの効率を上げコストを削減し、業界の集約度を高める必要がある。産業発展の効果的な担い手が不足している。発展の基礎が弱く、川上のサプライチェーンの保障能力が低い。産業の自主イノベーション力と、製品発展の水準・レベルが低い」
中国の電子部品産業の発展には現在、依然としてボトルネックが存在しており、中核技術という難題を解消しなければならない。同時に電子部品・集積回路国際取引センターの建設、公平なビジネス環境の構築、地場産業及び市場を支える電子部品・集積回路卸売業者、サプライチェーンの弾性と強靭性の強化などが喫緊の課題となっている。
王氏は、「取引センターを通じ集積回路サプライチェーンの全体コストを削減し、産業チェーンの生産要素の自由な流通と全体管理を最適化し、最終的に国産部品産業の拡大と強化の実現に保障を提供することを願う」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月9日