新エネ車が連なり、RORO船「中遠盛世」にゆっくり入っていった。作業完了後、これらの自動車はサウジアラビアやアラブ首長国連邦などの中東市場に輸出される。これは「経済参考報」の記者がこのほど、寧波舟山港梅西RORO埠頭で目にした光景だ。RORO船の日程表によると、3月上旬にもここから2000台を超える新エネ車が輸出される見込みだ。
中国の新エネ車輸出は新年早々活況を呈し、1月は前年同月比で48.2%増となった。業界関係者は、中国の新エネ車は産業チェーンが整っており、サプライチェーンが安定していると指摘。多様な政策サポートの強化に伴い、輸出は今年「早送り」を押されるという。
国内ブランドの海外進出が加速
乗用車市場連席会の崔東樹秘書長は取材で、「中国の新エネ車はサプライチェーンが力強く安定している。海外での知名度の持続的な向上、サービスネットワークの整備、さらに工業・情報化部などの部門と委員会による輸出の輸送力といったボトルネックの解消が加わり、輸出にはさらに大きな潜在力が残されている」と述べた。
中国電動汽車百人会の張永偉副理事長兼秘書長は、今年は中国の新エネ車輸出及び産業チェーンの海外進出が盛んな一年になるとし、今年の新エネ車輸出台数が80万台に迫ると予想した。
「経済参考報」の調べによると、現在多くの完成車メーカー及びサプライチェーン企業が海外進出を急いでいる。広汽集団の責任者は、今年は新エネ車輸出の重要な時期になると話した。広汽埃安はグローバル化戦略を開始し、輸出を急ぎ、2025年に世界販売台数100万台突破を、30年に150万台突破を目指し、世界一流のハイエンドスマート電気自動車ブランドになるという。
上汽通用五菱ブランド・広報責任者の張益勤氏は、中国五菱新エネ事業は今後グローバル化戦略の展開を拡大し、自社の位置づけを特定し海外市場の開拓を堅持し、海外市場の新エネ移動エコシステムの建設を支えると述べた。
海外進出にはチャンスがあればリスクもあることに注意が必要だ。崔氏は、「海外の貿易市場環境の安定の問題、特に国家間の関係がもたらす影響が依然として最も注意すべきことだ。同時に自社製品の品質が海外市場の各需要に合致するかにも注意が必要だ。国内ブランドは海外市場の研究を強化し、的を絞った製品調整を行い、徐々に中国ブランドの国際市場での地位を固め、より良好な世界市場環境を構築するべきだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月27日