中国式現代化は中国の打ち出した今後数十年間の発展の道だ。では、中国式現代化は西洋式現代化とどう違うのか。また、中国式現代化によって世界の発展にどのようなメリットがもたらされるのか。こうした問題について、ボアオ・アジアフォーラム年次総会で29日に開催された「中国式現代化」分科会で、出席者らが分析を行った。中国新聞社が伝えた。
人類社会が現代化へと邁進する道においては、最も早く工業化を達成した西洋諸国が先頭に立ったため、かつて「現代化」は「西洋化」と同一視された。しかし、中国は西洋とは異なる現代化の新たな道を歩み出し、現代化のもう一つの未来図を示した。
ボアオ・アジアフォーラム理事を務めるフィリピンのアロヨ元大統領は「西洋式現代化は産業革命から始まり、植民地支配を伴うものだった。これは対外拡張と略奪を手段とする現代化であり、中国やフィリピンなどアジア諸国はいずれもその被害を受けた。中国式現代化は共同体理念を強調し、平和的発展によって世界の共同繁栄を促進するものだ」と指摘した。
分科会出席者は「中国が近年推し進める『一帯一路』(the Belt and Road)共同建設イニシアティブやアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、いずれも世界の発展の原動力、特に発展途上国と新興エコノミーの発展能力を高めることを目指している。中国が『共同性』を重視していることも、このフォーラムからうかがうことができる。中国の重要なホームグラウンド外交であるボアオ・アジアフォーラムにおいても、年次総会での議論を通じて、絶えずグローバル・ガバナンスの整備と世界各国の人々の幸福の増進のために『ボアオ・プラン』を示している」との考えを示した。
ケンブリッジ大学のマーティン・ジェイクス上席研究員は「『西洋中心論者』の現代化に対する認識は単一的であり、西洋式現代化が現代化の唯一の道であると考えている。だが実際には、中国式現代化は西洋を単純に模倣・複製してはいない。それは極めて革新性を備えた段階に入っており、絶えず世界に新たな理念、思想、目標を提供している」と指摘した。
現在、世界と地域の発展環境は複雑で変化に富み、世界経済は下押し圧力に直面している。「中国式現代化は事実上、世界の全ての国々が直面する発展の問題に中国の方法で対処するものであり、世界情勢が変化する中で、中国式現代化は世界の現代化の多様なモデル、特に後発開発途上国の現代化の道にさらに多くの可能性を示した」と外部は考えている。
中国式現代化が人類社会の発展における多くの難題を打開し、「現代化=西洋化」という神話を打破すると同時に、「中国脅威論」に関する下らない論調が再び広がっている。アロヨ氏は「中国の台頭は試練ではなくチャンスだ。ちょうど船の錨のように地域全体の関係を安定させることができる。現代化の道において模索を続ける中国が脅威となることはない」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年3月31日