貿易の得難い「逆境中の成長」からは、中国経済に関する次の3つの基本的な見方を再検証できる。(1)大規模で体系が揃い競争力の高い製造業体系は、中国が国際市場の変動に対応するための底力だ。(2)中国経済の発展の潜在力は依然として過小評価できない。電気自動車、リチウム電池、ソーラーバッテリーの輸出が67%増加したが、これは中国の新興産業・分野における強みが持続的に強化され、基礎が固められていることを示した。(3)世界経済が不安定な状況下、中国は周辺ひいてはさらに広い範囲の経済環境を安定させる能力を持続的に発揮した。これは中国とASEANの第1四半期の貿易額が前年同期比で16.1%増加し、「一帯一路」沿線諸国との貿易額が16.8%増加したことから分かる。
当然ながら貿易データはサプライズの他にも、注意すべき不利な要素を伝えている。例えば米国などへの輸出が依然として減少中であり、これは外需低迷のリスクが続いていることを示した。他にも輸入の緩慢な回復が示す需要不足の問題については、解消に力を入れる必要がある。貿易が今後、より大きな挑戦と困難に直面する可能性を否定できないが、中国経済の強靭性が高く、潜在力が高く、活力が充分という基本的状況に変化はない。また貿易の好転の流れを守る中国の取り組みも止むことはない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月14日