米金融最大手JPモルガン・チェースのストラテジストはこのほど、ドルは近い将来も長期的な主導権を保つが、世界経済にドル離れの兆しが現れていると発表した。ロイター通信が伝えた。
JPモルガン・チェースのストラテジスト、ミーラ・チャンダン氏とオクタビア・ポペスク氏は、取引通貨量に占めるドルの全体的な割合は88%弱と過去最高水準にあり、かつ過去数十年でドルの貿易決済における使用に大きな変化は見られないが、その他の分野で低迷しているとした。
米国と一部の欧州諸国はウクライナ危機によりロシアの数千億ドルの外貨準備を凍結した後、外貨準備に占めるドルの割合も大幅に低下した。これを受け一部の国がドルへの依存を弱めた。
JPモルガン・チェースは、外貨準備におけるドル離れが非常に顕著で、外貨準備に占める割合が過去最低まで落ち込んでいるとした。
世界各国の中央銀行の外貨準備に占めるドルの割合は58%に低下。金を計算に入れると、ドルの占める割合はさらに下がる。
JPモルガン・チェースのアナリストは、「ドル離れがすでに生じている。ドルが高いシェアを保っていてもこの流れは続くと見られる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月9日