国際通貨基金(IMF)の中国部門責任者であるスティーブン・バーネット氏は、先ほど開催されたIMF「世界経済見通し」発表会において、「世界経済の今年の成長率は3%、来年は2.9%になる見込み。中国は現在も世界経済成長の最大のエンジンで、世界の成長規模の約3分の1を占める」と述べた。最新の「見通し」によると、世界経済成長率は2022年の3.5%から今年の3%、来年の2.9%に低下する。IMFは7月の24年の予想値を0.1ポイント下方修正した。これは過去の平均水準を大幅に下回る数値だ。また物価上昇率全体が低下を続けており、前年比で計算すると22年の9.2%から今年の5.9%、来年の4.8%に低下する。
IMF研究部門のエコノミストであるSilvia Albrizio氏は「見通し」について解説した際に、「中国を除く世界の多くの経済体は昨年、特にコア上昇率で、数十年ぶりとなる高い物価上昇率を記録した。中国のコア上昇率は0%をほぼ維持した」と述べた。IMFの予想によると、大半の国は25年までに物価目標値の達成が困難だ。
バーネット氏は、「世界の中長期的な経済成長は原動力が乏しい。これは全要素の生産性の低下と伸び悩みが最大の理由だ。より多くの構造改革により経済成長を刺激する必要がある。これを背景とし、貿易は常に世界経済成長の重要なエンジンだ。貿易摩擦とデカップリングを減らし、世界貿易機関の紛争解決制度と気候問題を重視するべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年10月16日