ポルトガル最大のポータルサイト「SAPO」はこのほど、「中国と米国の摩擦が今や我々に波及した。ポルトガル政府はリスボン港で用いるスキャナーを中国企業から調達することを検討しているが、米国から反対された」と伝えた。ポルトガルのネットユーザーは本件について「我々は主権国家ではないのか。なぜ他国の言いなりになるのか」とコメントした。
SAPOは現地紙の独占取材を描写し、次のように伝えた。米政府通商特別代表が現地時間17日にポルトガルの首都リスボンに到着した際に、そのブリーフケースにはバイデン政権がポルトガル政府に伝える2つの情報が入っていた。まずはポルトガルの「信頼できる企業の5G設備のみを調達」とした「勇敢な決定」への祝意で、次にリスボン港で中国の技術を採用することへの「警告」だった。
外交学院国際関係研究所の李海東教授は、「これは非常に狭隘で利己的な操作だ。米国は地政学的な競争において中国のイメージを歪曲しようと試みる一方で、経済・貿易レベルで自国企業の利益と市場を増やそうとしている。米国はいわゆる脱リスクを口実とし、経済・貿易分野で中国を排斥しようとしている。ところがこれはまさに、中国からの競争に対応しようとしてもその力がない米国の苦境を反映している」と述べた。
本件に対するポルトガル人の観点は一致していない。米国のやり方を支持する人もいれば、不満と反対を示す人も少なくない。一部のネットユーザーは、「国情により、ポルトガルの一部の業界は完全な自給自足を実現できない。そのためコストパフォーマンスが最も高い決定を下すべきだ」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年12月20日