中国の外資導入規模の最近の変動や、「外資が中国から撤退」という喧伝について、商務部外国投資管理司の朱氷司長は8日、「外資の出入りと増減は市場の法則に合致する現象だ。中国市場の巨大な発展チャンスと成長の潜在力は終始、グローバル企業を引き付けている。グローバル企業の投資先の調整に伴い、中国の外資導入の構造も持続的に最適化される」と述べ、次のように説明した。
一部のグローバル企業は世界範囲で生産配置を調整し、対中投資規模もしくは事業を縮小しているが、これには主に以下のタイプがある。
(一)労働集約型企業の段階的な移転。中国の人件費や土地使用料の高騰に伴い、コスト重視の労働集約型の企業は発展戦略及び各国の比較優位に基づき、世界範囲で配置を調整し生産能力を移転している。
(二)競争力の低下による撤退。中国地場企業の技術水準と生産能力が近年向上し、外資系企業はより激しい市場競争に直面している。一部の外資系企業は競争力が低下し、中国市場からの漸次的な撤退を選択している。
(三)投資のモデル転換及び高度化。多くの外資系企業は国内の産業高度化の流れに順応し、対中投資構造を積極的に調整している。一部の企業はスマホ、PC、家電の生産ラインを閉鎖もしくは移転しているが、中国で新型ディスプレイや新エネバッテリーなどのハイテク製品の生産ラインを追加し、研究開発センターへの投資を増やしている。
(四)分散投資。地政学的要素の資本流動への影響が大幅に拡大している。一部の国は産業及び資金の自国回帰を促し、中国への投資規制措置を打ち出し、正常なグローバル投資の意思決定に干渉している。一部のグローバル企業は一部の新規投資を他国に分散している。
外部のさまざまな不利な要素と挑戦を迎えながらも、中国の外資導入規模は高水準を維持しており、外資導入構造が持続的に最適化されている。昨年1-11月のハイテク産業外資導入規模は3866億5000万元で、全国の外資導入規模に占める割合が22年通年を1.1ポイント上回る37.2%にのぼった。うち医療機器及び計器製造業は27.6%増、電子及び通信機器製造業は5.5%増、研究開発・設計サービスは9.1%増。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月9日