米CNBCは1月11日にウェブサイトで、2023年にアフターコロナの不均衡な回復を経て、今年は中国の消費者マインドがさらに改善する可能性があるとの見方を示した。製造業に依存する経済では、市場関係者がサービスと消費財の後押しで中国経済が2024年に成長することを期待している。経済が不均衡に回復したことを踏まえると、成長の減速はある程度避けられないが、米投資銀行のゴールドマン・サックスは、中国のサービス消費が商品消費よりも強さを見せると予想した。
ゴールドマン・サックスは、主にサービス業の回復によって2024年の中国の国内総生産(GDP)成長率が4.8%に上ると予測。また、サービス業の成長率は9.2%で、商品製造業の成長率6%を大きく上回ると見ている。
ゴールドマン・サックスによると、消費活動はレジャーを中心に回復し、ホテル・チェーン運営会社や旅行会社などが恩恵を受ける見通しだ。
華洲集団のようなホテル運営会社、携程や同程のような旅行会社、春秋航空のような航空会社など一部の企業は向こう12カ月に、株価が大幅に上昇する可能性がある。さらに、一部のオンラインゲーム会社と食品流通会社の株価も上昇が期待できるという。
また、専門家は中国の消費パターンが変わる可能性を指摘した。
スイスのチューリッヒに本社があるGAMインベストメンツの中国・アジア証券投資ディレクターのジアン・シー氏は、中国の消費構造が大きく変化しており、購入者が大量生産されたものや類似商品より安いものではなく、高品質な商品を重視するようになっているとの見解を示した。
この流れは優良な製品とサービスを提供する企業にとって、品質に対する消費者の要求の高まりに対応できるため、先行きが広がっていることを示唆している。
専門家は、中国の科学技術発展計画が経済発展を促進すると共に、こうした企業が競争力を持つ世界の参与者となることを後押しており、同計画がより先進的で価値の高い製品とサービスの提供を進めていると分析した。
ジアン・シー氏によると、中国は技術開発の強化と製造業の水準向上を図り、高賃金の就業機会を生み出すことで最終的には消費の促進を後押ししている。
日本のみずほ証券リサーチ&コンサルティング部門で中国担当シニアエコノミストを務めるセレナ・ジョウ氏は「我々は、(中国の)財政支援政策の余地が拡大すると予想している」と話した。
ジェフリーズのアナリストは2023年12月の顧客向けリポートで、(中国の)不動産業界を含む政府の経済支援が市場マインドを押し上げ、予想GDP成長率の上方修正につながるとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月21日