世界経済フォーラムのボルゲ・ブレンデ総裁は、スイスのジュネーブで行われた新華社独占インタビューで先ごろ、「中国は今後も世界経済の重要な成長エンジンであり続ける」と述べた。

　ブレンデ総裁は中国の経済発展について楽観的な見通しを持っている。同氏は、「中国には経済を押し上げるための十分な政策手段がある。中国は投資とインフラ整備などによる成長から、電気自動車など新分野による成長に移行しつつある。中国は輸出からサービス・デジタル貿易への転換期を迎えており、再生可能エネルギー関連設備の重要な生産国でもある」と述べた。

　世界経済フォーラム2024年年次総会は1月15日から19日までスイスのダボスで開催される。今年の年次総会のテーマである「信頼の再構築」についてブレンデ氏は、「国家間の信頼関係が世界的な範囲で失われており、ビジネス競争が激化している。世界第2位の経済大国である中国は、世界経済と貿易において重要な役割を担っているだけでなく、より平和な世界の構築にも積極的な役割を果たし、国家間の信頼の再構築にも貢献していくだろう」と述べた。

　同氏は、「中国の多くの措置は世界的に重要な意義がある。中国は多国間貿易交渉や気候変動に関する政府間交渉で重要な役割を発揮しているほか、『グローバル・サウス』諸国と緊密な協力を維持するなど、世界の平和と安全の維持でますます重要な役割を果たしている。

　2024年の世界経済情勢について、ブレンデ氏は慎重ながらも楽観的な見方を持っている。同氏は、「世界経済は全般的に改善しており、インフレ率の低下により主要国の金利が低下し、投資の伸びを刺激、経済成長と雇用の機会がもたらされる」とみている。

　ブレンデ氏は、「貿易は世界経済の成長エンジンであり、すべての国は多国間貿易体制を守り、貿易障壁を削減する必要がある。相互信頼の不足は世界の平和と安全に影を落とし、経済面で深刻な悪影響をもたらす」とし、「私たちは各国が最重要課題で協力することを望む」と述べた。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年1月21日