26日付仏経済紙「レゼコー」は「中国雲南の千年の茶馬古道にて」と題した記事の中で、次のように伝えた。
中国の若い観光客が伝統的な衣装を身にまとい、カラフルな装飾品をつけ、丸石が敷き詰められた道をそぞろ歩く。写真家が三脚とスポットライトを持ち彼らの後に続く。25ユーロ払えば、観光客が美しい石橋で撮影した写真を入手できる。ロマンチックな川の流れを眺め、夢幻のようなシーンでポーズを取る。これらの写真は中国のSNSで数百の「いいね」を集められる。
これは雲南省の麗江古城でのことだ。この都市の標高は2400メートル以上で、まさに「中国のベネツィア」だ。ここには森の中に隠れた灰色の瓦葺きの屋根、迷路のような伝統的な建築物、運河、354本の橋がある。麗江古城は1997年にユネスコから世界遺産に登録された。
西藏とヒマラヤ山脈に近い雲南省には魅力的な風景の他に、ナシ族、藏族、プイ族、イ族など、中国の半数の少数民族(全省の人口の3分の1)が集まる。彼らのライフスタイルと習慣は各自で異なっており、衣装にもそれぞれの特色がある。雲南省の観光業の民族伝統文化に根ざした発展により、これらの文化と伝統が保存されている。ナシ族の風格の家屋の歴史は清朝まで遡ることができる。通常は四角形の庭と木彫りのベランダがあり、今や商業化されている。
麗江はかつてシルクロードと茶馬古道が交差する十字路に位置し、貿易が力強く発展した。麗江は今も古い茶館が多い。人々はそこで古来の製法の風味を楽しめる。雲南省南部は熱帯気候で、樹齢数千年の野生の茶の木が生えている。雲南省の最も古い茶の木から摘み取られる新鮮な茶葉は、1キログラムで1万ユーロ以上の値がつく。摘み取られた茶葉は時間によって自然と酸化し、その他の作物と混ざり357グラムの「茶餅」に圧縮される。
数十年保存できるプーアル茶餅は、高級酒のように古いほど価値が上がり、金のようだ。この世界で唯一無二の茶葉は7世紀の唐の時代に力強く発展した。これは古の茶馬古道のおかげだ。
キャラバン隊はかつてこの古道を使い、雲南から西藏を経由しインドへと数千キロ移動した。旅に要する期間は8-10カ月で、道には多くの危険が伴った。貴重な茶葉は藏族の馬、毛皮、塩、中医薬と交換された。1990年代になり、交通が急速に発展すると、キャラバン隊が歴史の舞台から下りた。今や麗江から雲南省北部のシャングリラまでわずか4時間で移動できるようになった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月31日