経済が今年も昨年の良好な流れを引き継ぐことはほぼ確実だ。現在存在する一部の問題（不動産の疲弊、消費者信頼感の不振、民間企業の投資の不足など）について、中央はすでに一連の政策を打ち出している。これらの政策の効果は今年、より顕在化するだろう。

　財政部の王東偉副部長は今月上旬、「財政支出を持続的に拡大し、2023年年初の財政赤字率を3％に調節する。災害発生後の復興・再建や防災・減災・災害救援能力の強化を支援するため、第4四半期に1兆元の国債を追加発行し、すべて移転支出方式によって地方に分配する。全国一般公共予算支出は23年に5.4％増の27兆4600億元にのぼる」と説明した。政府が経済のためしっかり取り組んでいることが各方面から見て取れる。

　現在の積極的な財政政策は、2008年の4兆ドルのインフラ整備を中心とする財政刺激策と大きく異なる。その重点は、情報、融合、イノベーションを含む新型インフラの整備に置かれている。新型インフラは企業の科学技術の成長の潜在力、産業の発展水準、人々の生活の質と密接に関わる。中国のその巨額の投資は、企業の輸出品の世界的な競争力の向上に対して大きな力を発揮する。国は現在GDP成長率よりも、質の高い発展をより強調している。今年の財政計画及び科学技術関連の支出は7.9％増で、これは国の科学技術イノベーションへの重視を反映している。（筆者=龔炯・対外経済貿易大学経済学部教授、博士課程指導教員）

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年2月20日