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中国の「新御三家」、競合品だがチャンスにも

中国網日本語版  |  2024-03-13

中国の「新御三家」、競合品だがチャンスにも。

タグ:電気自動車 リチウムイオン バッテリー 太陽電池 輸出

発信時間:2024-03-13 16:59:54 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界経済の回復の原動力が乏しく、世界の貿易が全体的に低迷し、外需が持続的に疲弊した過去1年において、中国の「新御三家」(電気自動車、リチウムイオンバッテリー、太陽電池)の輸出額が計1兆600億元にのぼり、逆風が吹くなか前年比で30%弱も増加した。国際市場をしっかり開拓すると同時に、中国の貿易の全体的な安定に貢献した。

 予想に違わず、欧米の一部の政治家やメディアは直ちに奇妙な目を向け、これはいわゆる新たな「チャイナ・ショック」であり、中国が「過剰生産能力」を国際市場に転嫁しているなどと濡れ衣を着せた。EUは昨年9月に中国がダンピングを行っていると批判し、かつ中国製EVに反補助金調査を実施した。米国はさらに疑心暗鬼になり、またもや「国家安全」を口実に中国製EVの米国市場進出を妨害した。レモンド米商務長官はさらに、中国製スマートカーは「車輪をつけたiPhone」のように米国人のデータを収集すると濡れ衣を着せた。レモンド氏はまた「300万台の中国車が米国の道路を走行し、中国が同時にそのエンジンを切ることができればどうなるか」と憶測し、一時笑いの種になった。これらの大げさな反応は再び、米国の中国製EV、ひいてはより多くの新興テクノロジー産業の台頭への偏見、さらには敵意を露呈したが、新味はなかった。

 客観的に論じると、中国の新エネ製品の急速な発展が先に巻き込んだのは国内市場だ。例えばEV分野を見ると、現在は少数のトップ企業が黒字化しているだけで、残りのメーカーはほぼ赤字の状態だ。国内で血みどろの価格競争が展開される中、中国製EVの欧州輸出後の販売価格は少なくとも国内を30%上回り、さらには2倍以上にのぼる。無理やり中国に「非市場経済」というレッテルを貼り、ありもしないことで攻撃・中傷しようとするのでなければ、低価格ダンピングという「罪名」を中国車になすりつけることはできない。補助金について、中国国内の補助措置は2022年末に終了しているが、欧米は現在、競うようにして自国の自動車メーカーに補助金を出している。

 中国の「新御三家」の国際市場での台頭は、中国の製造業のグローバル化の縮図に過ぎない。長年の積み重ねと地道な取り組みを経て、中国はついに産業チェーンのハイエンドに立ち欧米と雌雄を決するチャンスを迎えた。しかし欧米は中国のこれらの分野の発展を狭隘な目で見ており、気分を害している。そこで「過剰生産能力」や「低価格ダンピング」という古い批判を繰り返し、「国家安全の脅威」などの口実を設けている。

 角度を変えて国際分業に着眼すれば、中国の新エネ製品の世界に対する積極的な意義を「目視」できる。ロシアとウクライナの衝突、ガザ地区の紛争、紅海の危機は地域ひいては国際情勢をかき乱している。世界のサプライチェーンが圧力を受け続け、欧米でインフレのリスクが残されている。この時期に新エネ製品を含む中国製品の輸出増はある意味、欧米ひいては世界範囲のインフレ対策に援助の手を差し伸べている。長期的に見ると、中国の新エネ産業の台頭は、世界経済のグリーンなモデル転換に対しても重大な戦略的意義を持つ。中国の全産業チェーン体系のグリーンな生産能力への大規模なモデル転換は、世界が低炭素の目標を達成するための歴史的な貢献になる。

 全体的に見ると、中国の新エネ産業は対外的に協力とウィンウィンの態度を持つ。欧米からのいわれなき圧力に直面しても海外市場を積極的に切り開き、他国でのグリーンフィールド投資を模索している。彼らはまた追加関税やその他の貿易障壁に対応する十分な我慢強さを持っている。欧米は保護主義の措置で一時的な「安寧」を手にするかもしれないが、最終的には客観的な経済の法則に勝てない。

 中国は大規模な貿易黒字を求めず、国際市場を独占しようとしたこともない。中国の「双循環」戦略は国内大循環を主体とすることを堅持する。中国企業は国際循環と国際分業に積極的に参加し、貿易の動的なバランスと構造の均衡を求める。これは自国の発展に必要なことであり、世界経済に純利益をもたらす。中国は経済成長に占める製造業の割合を安定させつつ、サービス業の割合を高めるよう取り組んでいる。これは質の高い発展を実現するための内在的な要求だ。中国は将来的に輸入を積極的に拡大し、貿易のバランスをさらに促進し、国際貿易の安定と持続可能な発展により大きな貢献を成し遂げる。

 それと同時に中国は新たな質の生産力の発展の促進に取り組んでいる。今後は国際的な競争力を持つ、先進的な消費体験をリードするハイテク製品が増え、世界市場により高品質でより豊富な選択肢を提供する。これは中国経済がバリューチェーンの川上に上がることによる自然な結果だ。当然ながら欧米を含むその他の国及び地域も競争力を持つ新製品を生み出し、世界の消費者の利益を増やすだろう。これは必然的により多くの競争を起こすが、重要なのは市場の開放、ルールの透明性、基準の統一、公平な競争制度を常に保つことだ。現在の欧米の一部の政治家やメディアのような、中国の「新御三家」に対する汚名化・政治化・陣営化や対中「デカップリング・チェーン寸断」であってはならない。公正で合理的な競争ルールと開放的で包摂的な市場体系を維持することで、競争の結果が初めてウィンウィンになる。これはすでに歴史によって何度も証明されている。

 当然ながらより積極的なやり方は、人々が市場分業に基づき先進技術を共有し、産業チェーンで協力することだ。欧米の一部の先進国は長期的に圧倒的な技術力を独占してきたが、今や彼らの専売特許ではない先進技術が増えている。彼らの貿易戦争や技術封鎖などの抑圧も、中国による欧米の技術独占の打破をまったく妨げられず、むしろ中国が力を集中し封鎖を突破する道を示していることが証明されている。欧米の理性ある関係者はすでに考え直している。例えば米国の中国車への追加関税は最終的に無効と証明され、米自動車メーカーのイノベーションを刺激しないばかりか、さらに米国国内のEV普及やグリーンエコノミーの発展を妨げると指摘する声もある。それよりも米国は公平で前向きな競争の姿勢により、このEV革命に加わるべきだ。中国製品の台頭を理性的に見るよう声を上げる欧米の識者が増えることを願う。

 (筆者=廖峥嶸・中国社会科学院和平発展研究所所長)

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月13日

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