「輸入車が滞留し、欧州の港が駐車場になった」9日英紙「フィナンシャル・タイムズ」によると、欧州市場ではEV販売が勢いを失っており、多くの輸入EVが港で滞留しているという。それでは欧州の港が「駐車場」になったことにはどのような原因があるのだろうか。「環球時報」が調査した。
トラックを予約できない
「フィナンシャル・タイムズ」の報道によると、これにはEVの現地市場での販売が勢いを失ったことと、欧州の物流の苦境によるものだ。例えばトラック運転手の不足により、港に到着した貨物を迅速に輸送できていない。港湾及び自動車業界の重役によると、一部の自動車企業は船舶輸送を予約しても、その後の輸送を手配しなかった。さらに現地の運転手不足や、輸入車をトラックに移す設備の不足により、自動車メーカーはトラック輸送の予約が難しくなっている。
対外経済貿易大学国家安全・ガバナンス研究院の梁怀新研究員は「環球時報」に、「欧州の港と関連する鉄道、道路、トラック輸送などのインフラの整備が遅れ、輸送力が不足している。これは輸入車が滞留している客観的な、かつ重要な原因だ。コロナ前の自動車の海運には通常RORO船が使われていた。車は船を直接降りることができ、移動しやすかった。ところがコロナ禍で多くのRORO船が使用されなくなった。自動車企業は現在、より低コストなコンテナ船で輸送している。これは二次的な問題を生んだ。コンテナは港のクレーンで積み卸しを行う必要があるが、欧州の港は施設が老朽化しており、作業員も頻繁にストライキを行う。そのため回転が緩慢になっている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月11日