フランス紙「ル・モンド」は1日、「コロナ終息後の中国、外国人観光客減少を懸念」と題する記事を掲載した。記事によると、記者が北京市内を散策していたところ、北海公園の北門で外国人観光客らに出会った。アイルランド人の女性とドイツ人のカップルの計3人で、春先に市内の公園や胡同(古民家が立ち並ぶ路地)をよく訪れるという。
コロナ禍のころ、外国人観光客をほぼ受け入れていなかった中国だが、今や大勢の観光客を呼び込みたい考えだ。ビザ免除措置を利用して最近、中国を訪れた外国人観光客はその変化に気付いた。
ドイツ人カップルによると、中国に来て最初にしたことは微信(ウィーチャット)と支付宝(アリペイ)のアプリをインストールすることだった。この二つがなければ、中国ではほぼ何もできない。タクシーを呼ぶことも食事代を払うこともできなければ、観光名所に入場することすらも難しいからだ。
中国でコード決済をする場合、どちらがスキャンするかを聞かれる。ほとんどの場合「我掃你?還是你掃我?(あなたがスキャンしますか?それともこちらからスキャンしましょうか?)」という言葉で始まる。コロナ前から相互接続が高度に進んでいた中国は、今や完全にQRコード社会に移行している。
先のドイツ人カップルは決済アプリをインストールして空港を後にすると、中国での最初の一歩がとても楽しいものであることに気付いた。「スモッグに遭うかと思ったけれど、空気は澄んでいたし、街もきれいで中国人はとても親切だった」と話した。
彼らが一番驚いたのは自動車だった。そのほとんどが電気自動車(EV)で、フォルクスワーゲンやヒュンダイもまだ街中でよく見かけることができたが、何と言っても、これまで見たことのないロゴやデザインをした中国の自主ブランド車が大半を占めていたことに驚いたという。「ドイツではEVの普及拡大について、まだ意見が交わされている段階だが、ここ中国ではすでに普及している」と語った。
先月開かれた全国両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議全国委員会)の会期中に、中国文化・観光部の孫業礼部長は「世界中から中国を訪れる観光客の中国訪問を心から歓迎する」とした上で、英語で「Welcome to China!」と語った。(アンロッド・ティボルト著)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月14日