今年の経済成長は「好発進」した。国家統計局が16日に発表した速報値によると、中国の第1四半期の国内総生産(GDP)は29兆6299億元だった。不変価格に基づく計算では前年同期比5.3%増で、昨年第4四半期より1.6%増加した。中国経済の第1四半期の「成績表」は海外メディアから注目された。
「調査機関の予想を上回った」英BBCの16日の報道によると、ロイター通信、ブルームバーグ、「ウォール・ストリート・ジャーナル」はこれまで、中国の第1四半期の経済成長率を4.6%、4.8%、5%と予想していた。「この結果は通年の経済目標達成に対して積極的な意義を持つ」三井住友アジアマクロ戦略主幹のジェフ・ウー氏はロイター通信に、「現在の成長の勢いは安定化に向かっているようだ」と分析した。
シンガポール華字紙「連合早報」は、「中国の今年第1四半期の国民経済が好発進した。積極的な要素が蓄積され、通年の目標達成に向け基礎をしっかり固めた」と伝えた。
米CNNは、「中国の経済成長率は年初の予想を上回った。これは主にハイテク製造業の力強い発展のおかげだ。第1四半期の全国の一定規模以上の工業企業の付加価値額は前年同期比6.1%増で、充電ポール、3Dプリンティング設備、電子部品の生産量がいずれも前年同期比で40%前後と大幅に増えた。製造業の大半の朗報は、電気自動車、リチウム電池、太陽電池という中国の『新三種の神器』からのものだ」と伝えた。オックスフォード・エコノミクスの学者である盧姿蕙氏はAP通信に、「中国の第1四半期の力強い経済成長は主に、製造業全体の好調ぶりによるものだ。春節中の世帯消費支出の大幅な増加や、政府による投資奨励策もこれを後押しした」と述べた。
シンガポールDBS銀行のシニアエコノミストはブルームバーグに、「米国の旺盛な需要が続き、人民元レートが低下していることから、中国の輸出は経済成長の主な駆動力になっている。また労働市場の期待感も改善されている」と述べた。
「ニューヨーク・タイムズ」は、中国国内の観光収入と映画興行収入も増えていることに注意している。これらの数値は今年の春節中に新型コロナ前の水準を軽々と上回った。またスマホ販売台数も増加しており、国産ブランドを好む中国人が増えている。
英「エコノミスト」シンクタンク中国経済シニアアナリストの徐天辰氏は、「周期を見ると、中国経済は上昇軌道に乗っているが、これは次の3つのおかげだ。まず、半導体や電子製品を中心とする世界の製造業に周期的な回復が見られ、中国企業の受注を増やした。次に、中国政府が債券発行により公共投資に資金サポートを提供した。それから消費が堅調を維持し、高級品消費から末端消費に構造を変えようとしている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月17日