シンガポール紙「聯合早報」の4月22日付け報道によると、中国・EUの貿易関係が緊迫化する中、欧州委員会の農業問題担当委員が「EUは農産物の対中輸出を増やす」との見通しを示した。
「聯合早報」はロイターの報道を引用し、先ごろ中国を訪問した欧州委員会のヤヌシュ・ヴォイチェチョフスキ農業担当委員が上海でのインタビューで、「仕事の重点は中国への農産物輸出を増やすとともに、食品貿易が中欧間の貿易摩擦の高まりの影響を受けないようにすることにある」と述べたと伝えた。
ヴォイチェチョフスキ氏は、「中国の食品輸入に貿易障壁はない」とし、「農業が他の分野の問題のために犠牲を払うことを可能な限り避けたいが、こういうことは時々起こる」と語った。
報道によると、太陽光パネルや新エネルギー車などの産業とは異なり、EUの農業・食品産業は対中貿易で貿易黒字を維持している。
同氏はまた、「EUの対中農産物輸出にはまだ成長の余地があり、中国市場で浸透している鶏肉・豚肉・牛肉・乳製品などの一連の食品も含まれる」と指摘。「中国では多くの消費者が質の高い食品を追求し始めており、それが欧州の食品会社にとって輸出機会の増加につながっている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月4日