独シーメンス・エナジーのクリスチャン・ブルッフ最高経営責任者(CEO)は月曜日の会見で、中国の風力タービン及び欧州のエネルギー転換などについてコメントした。ロイター通信が16日、伝えた。
ブルッフ氏は、「私が最も望まないことは、(中国)撤退や脱リスクなどを唱えることだ。この2つの地域(欧州と中国)間の関係は成果が豊富で、回避は不可能だ。中国の供給なくして風力タービンを作るのはほぼ不可能で、中国抜きのエネルギー転換は不可能だ」と述べた。
ロイター通信は、「ブルッフ氏の発言は、ドイツの一部の政治家とドイツ企業の中国への態度の食い違いを反映した。前者はドイツ企業に中国との関係を弱めるよう提案しているが、フォルクスワーゲンや化学工業大手のBASFなどのドイツ企業は中国事業を拡大している」と伝えた。
ブルッフ氏は、「中国風力タービンメーカーは現在で製品を販売する際に、欧州企業と同じ標準を遵守しなければならない。これは極めて重要なことだ。米国のような全面的に保護主義な市場と自由な市場の間には中間地帯が必要だ」と述べた。
ロイター通信によると、ブルッフ氏の発言の背景には、EUが4月にEU5カ国における中国風力タービンサプライヤーへの調査を開始すると発表したことがある。中国外交部の毛寧報道官はEUのこの措置について、「EUの保護主義的な傾向の台頭が懸念されている。中国側は、中国企業さらには業界に対するEU側の差別的な措置を注視している。中国の新エネ関連産業の発展は、技術、市場、産業チェーンなど数々の優位性の現れだ。関連製品の輸出は、世界が物価高や気候変動に対応するため重要な貢献を成し遂げた」と述べ、次のように続けた。
EU側は気候変動対応を大げさに唱えながら、気候変動対応の努力を損ねるべきではない。保護主義は自身に存在する問題を解消できない。保護主義が守るのは時代遅れで、失うのは未来で、もたらすのは多方面への損害だ。我々はEU側に、世界貿易機関のルールと市場の原則を遵守するよう求める。中国側は中国企業の合法的な権益をしっかり守る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月20日