share

各国中央銀行の「金購入ブーム」が意味することは?

中国網日本語版  |  2024-05-20

各国中央銀行の「金購入ブーム」が意味することは?。

タグ:金購入ブーム

発信時間:2024-05-20 14:37:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、中国中央銀行の4月末時点の金準備は7280万オンスで、前月の7274万オンスから6万オンス増加し、18カ月連続の増加となった。


 中国中央銀行だけでなく、世界各国の中央銀行による「金購入ブーム」が続いている。ワールド・ゴールド・カウンシルがこのほど発表した2024年第1四半期の「Gold Demand Trends」報告書によると、世界の金需要は第1四半期に前年同期比3%増で1238トンにのぼった。世界の中央銀行は急速な金購入の流れを保っており、世界の金準備は第1四半期に290トン増加した。市場の変動とリスク拡大の状況下、各国の中央銀行は大量の金購入を維持している。これは国際的な準備及び投資の組み合わせにおける金の重要な力を表している。


 光大銀行金融市場部マクロ研究員の周茂華氏は、「各国の中央銀行は近年、金準備を増やしている。これは主に公的準備資産の構造を最適化し、その多元化を促し安定性を強化し、国際金融市場の変動に耐える力を強めるためだ。現在はドルの信用が低下し、国際金融市場の変動が激しく、各国の外貨準備資産の多元化のペースが上がっている。単一の通貨及び資産への過度な依存を減らし、海外の政策からの影響を弱め、公的準備資産の安定性と流動性を高めている。同時に中央銀行の金準備の増加は、自国の国際市場における信頼と資金調達能力を高める一助となる」と述べた。


 華安基金は、「世界経済の環境が日増しに複雑になり変化が激しくなる中、中央銀行の金準備の増加は通貨バスケットの多元化を実現し、ドルへの依存を徐々に弱める狙いがある。また、金のリスク分散の特性と高い流動性は、未来の不確実性及び外部からの衝撃に対応するため効果的な相殺を提供する。金準備は経済力の象徴であり、またリスク分散の手段でもある。その内在的な価値と市場流動性の特質により、金は各国の中央銀行が準備体制を強化する際に優先的に選ばれている」との見方を示した。


 取材に応じた専門家と機関は今後について、世界の中央銀行による金購入ブームは続く見込みとした。華安基金の関係者は、「国際通貨体制は現在、深い変革を迎えている。ドルの世界における主導的通貨としての地位が徐々に弱まるにつれ、過去の経験によると、金という新旧金融体制は過渡期に各国中央銀行の重要な準備資産になる。中国中央銀行の金購入の状況を見ると、中国の現在の金準備の割合は5%未満で、西側主要エコノミーの50%以上をはるかに下回り、世界の15%弱の水準も下回っている。金準備を適度に増やすことは、人民元の価値安定及び人民元国際化の促進に対して極めて重要な意義を持つ」と述べた。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月20日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで