各部門は最近、不動産市場刺激策を打ち出しているが、今回はどのような見所があるのだろうか。中国社会科学院金融研究所不動産金融研究センターの尹中立主任は、次のように分析した。
まず、住宅ローンの頭金比率が1軒目も2軒目も過去最低に下がっている。2008年にはリーマンショックに対応するため1軒目の購入で20%まで引き下げられたが、今回は過去最低となる15%に引き下げられた。この大幅な引き下げは需要を効果的に刺激できる。手元の資金では20%もしくは30%に満たない人でも順調に購入できる。次に、住宅ローン金利も過去最低に引き下げられた。この2つはいずれも需要を刺激するためだ。その奏効を受け、市場では回復が見られるだろう。
次に、今回は新たな金融政策ツールが使用された。数を見ると大きくは見えないが、中央銀行が借り換えによって全国の「保交楼(不動産引渡保証)」の実施を促すことで、不動産開発企業の在庫消化の圧力を効果的に和らげ、その資金を早急に手中に取り戻させる。資金を手にすれば、保交楼を順調に実施できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月20日