米国と中国の消費者がショッピングアプリに集まり低価格の商品を購入していることから、Temuを運営する中国EC大手「拼多多」の利益と売上が大幅に伸び、市場の予想を上回っている。米CNN(電子版)が23日、伝えた。
データによると、この上海に本社を置く企業は22日、今年第1四半期に純利益が246%激増し280億元にのぼり、アナリストの予想値の2倍以上になったと報告した。
同期の売上は131%増の868億1000万元で、同じく予想を大きく上回った。野村證券のアナリストは、成長の原動力は「国内と国外」にあると述べた。
好調な業績は22日、ナスダック上場の拼多多の株価を上げ、その時価総額を2040億ドル以上にした。拼多多はアリババを抜き、時価総額が中国最大のEC企業になった。
杭州に本社を置くアリババは長期的に中国のIT業界を主導してきたが、これまでも競合他社からの激しい競争に晒されてきた。
調査会社によると、拼多多の海外版アプリであるTemuは2022年にリリースされ、昨年11月現在で米国のオンラインディスカウントストアの17%弱の市場シェアを占めている。
拼多多は中国でも成長を維持している。中国の分析会社である隠馬数研公司によると、拼多多の2023年中頃のEC市場シェアは19年の7.2%から19%に拡大したが、アリババのタオバオと天猫(計44%)や、京東(24%)に遅れを取った。
2年間に渡る物価高を経て、米国人消費者は価格により敏感になっている。多くの小売業者がこの数週間内に、衣料品及びインテリア用品の値下げを発表し、消費者を集めている。
しかし拼多多は、競合他社がさらなる割引で消費者を集めようと努力していることから、競争がより激しくなると認めている。
拼多多の陳磊会長兼CEOは22日の決算電話会議で、「同業他社が取り組みを強化している」と述べた。
陳氏は、消費市場の変化に全力で追いつく必要があると述べた。
陳氏は、「当社は人々の支出を抑えるだけでなく、消費者のより高品質な製品への需要を満たすことだろう」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月16日