世界高級ブランドの新車の大幅値下げの情報を受け、上海証券報はこのほど、ポルシェやベンツなどの販売所を取材し、値下げや金利などの販促手段が広く存在することを確認した。ポルシェ電気自動車は6割以上の値下げとなり、50万元以下でポルシェを買うことも夢ではなくなる。そのほか、ベンツなどの高級車も「値下げブーム」の影響を受け、多くの車種が大幅値下げとなる。
7月1日、ポルシェ中国の関係者は取材に応じ、ポルシェの各車種のメーカー希望小売価格に調整はないと明かした。一汽アウディの関係者は、一部地域の市場価格の調整は、アウディ公式の指導価格の調整ではないとコメントした。
業界専門家は、世界の高級車が「価格争い」に加わったことは業界の内向き競争と競争激化の表れであり、賽力斯などの自主開発の強みを持つ中国のスマート新エネルギー車メーカーが勢いづいていることも意味すると分析した。
2024年1~5月の国内のガソリン車販売台数は自動車市場の60.3%を占め、2023年同期より9ポイント低下した。上汽集団の王暁秋総裁によると、業界の現状は、利益があるガソリン車市場は圧力に耐え続けているが、販売が伸びている新エネ車の採算性は全体的に低い。
世界の高級車メーカーも中国自動車市場で多くの危機を感じている。ポルシェを例に挙げると、ポルシェの中国販売台数は2022年から2年連続で減少した。2024年第1四半期、世界での納車台数は7万7600台で前年同期比4%減少し、中国での納車台数は1万6340台で24%減少した。
中国の新エネ車は勢いに乗る
世界の高級車が中国市場で冷遇される中、中国のスマート新エネルギー車は勢いに乗っている。最新データによると、賽力斯と華為が共同運営するAITO門界M9は発売からわずか6カ月で10万台を突破し、9週連続で50万元以上の車種の販売台数トップに輝いた。新M7 Ultraは発売わずか20日で3万台を突破した。これらの成績は多くの世界高級車を上回っている。
賽力斯の康波副総裁は、「自動車産業の発展の秘訣は電気化、スマート化、デジタル化、コネクテッド化にフォーカスした長期揺るがない革新の向上心である。世界の新エネ車市場が急成長する中で、賽力斯は革新の実践を絶えず行い、中国の自動車メーカーに合った発展の道を模索している」と述べた。
2024年第1四半期の賽力斯の営業収入は265億元で前年同期比421%増加し、新エネ車販売台数は9万5000台で374%増加した。傘下のAITO問界の第1四半期の販売台数は、中国自動車市場高級ブランドの5位で、中国ブランドとしては最高ランクとなった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月2日