清華大学蘇世民書院(シュワルツマン・カレッジ)の客員助教授であるVasilis Trigkas氏は1日、「中国日報」の記事の中で、「中国は新たな質の生産力の発展に取り組んでいる。これに多くのグローバルな人材の導入が必要であることは間違いない」と記した。記事の要旨は下記の通り。
新たな質の生産力の発展に取り組む中国
中国が掲げた新たな質の生産力という概念については、7月中旬に開かれる中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(三中全会)で、その発展に関するさらなる説明がされる。
新たな質の生産力という概念は実際に、何の根拠もなく生まれたものではない。中共中央と国務院は2016年5月に「国家イノベーション駆動型発展戦略綱要」を通達していた。それによると、イノベーションが強力であれば国は繁栄し、イノベーションが非力であれば国は弱体化するという。
そのため中国はイノベーション駆動で新たなエンジンを発展させ、新たな経済成長源を育成し、経済発展の質と効果を高め続ける必要がある。新たな質の生産力の発展は、新たな経済成長源の育成と密接に関わっている。
中国はより多くの人材が必要
内生的成長理論を唱えたロバート・ルーカスが証明したように、現代のエコノミーの繁栄は教育体制によるマンパワーへの大量の投資によって実現される。
中国は急速に台頭している。総人口は減少傾向を示しているが、大学教育を受けた労働力が増え続けている。中国はさらに開放し、潜在力を持つ人材が生活と仕事の場として中国を選ぶための条件を整え、世界的な競争力を持つ人材センターになるべきだ。
一言でいうならば、新たな質の生産力の発展には多くの人材が必要だ。適した条件を整え世界の人材を集めることができれば、競争力を持つイノベーションのエコシステムを構築し、他者をリードすることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月3日