国家統計局は15日、今年の中国経済の「半期報告書」を発表した。
今年上半期は外部環境がより複雑かつ厳しく不確実になった。中国の上半期の国内総生産(GDP)は前年同期比5.0%増で、うち第2四半期は4.7%増と第1四半期の成長率をやや下回った。
国家統計局の報道官はこれについて、「短期的に見ると、経済成長率が第2四半期に低下したのは、異常気象や水害の多発といった短期的な要素の影響によるものだ。しかし経済の安定運行と長期好転のファンダメンタルズは変化していない。第2四半期の経済規模は32兆元を超え、工業付加価値額及び物品貿易額は10兆元を超えた。総量の規模は依然として大きい」と述べた。
この「半期報告書」を細かく読むと、国内の需要が持続的に回復し、外部の需要がやや改善されたことが分かる。
国内を見ると、上半期の社会消費財小売総額は前年同期比3.7%増で、うちサービス小売額は同7.5%増だった。全国の固定資産投資額は同3.9%増。不動産投資が低迷しているが、インフラ投資は同5.4%増、製造業投資は同9.5%増で回復が見られる。
国外を見ると、上半期の物品貿易額は前年同期比6.1%増だった。うち第2四半期の増加率は7.4%で、第1四半期を2.5ポイント、昨年第4四半期を5.7ポイント上回り、四半期毎の好転が続いている。外貨準備高は3兆2000億ドル以上で安定。
雇用及び物価安定の維持は、経済運行の安定の重要なシンボルだ。上半期の全国の消費者物価指数(CPI)は前年同期比0.1%上昇、食品及びエネルギー価格を差し引いたコアCPIは同0.7%上昇で、緩やかな上昇を保った。全国の都市部の調査失業率の平均値は第1四半期比0.1ポイント低下、前年同期比0.2ポイント低下の5.1%。
中国経済のファンダメンタルズが穏健を維持すると同時に、経済発展の質が上がり続けている。
上半期のハイテク産業投資額は前年同期比10.6%増で、すべての投資の増加率を6.7ポイント上回った。一定規模以上のハイテク製造業の付加価値額は同8.7%増。非化石エネルギー消費量がエネルギー消費量全体に占める割合は同1.9ポイント増。実物商品オンライン小売額は同8.8%増。これらの指標は中国の経済構造の持続的な最適化と、新たな原動力の育成と成長の加速を裏付けている。
上半期の全国の住民の1人平均可処分所得は2万733元で、前年同期比の名目で5.4%増、価格要素を差し引いた実質で5.3%増となった。
国家統計局の報道官は、「形は変動しながらも勢いは依然として好転。短期的な変動が長期的な好転の大勢を変えることはない。世界の座標に置いて観察すると、中国経済は依然として好調だ。第1四半期のGDP成長率は米国、ユーロ圏、日本などを上回った。第2四半期の国内外の情勢と結びつけると、上半期の中国の経済成長率はリードを保つ見込みで、依然として世界経済成長の重要なエンジンと安定的な力になる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月16日